昨晩は北海道での生活や研修について話が尽きず、酒を片手に深夜に及びかなりしんどい朝を迎える。
人生の岐路に当たって、堅実な勤めに安住するのか、長い人生の中で豊かな人間力を磨く環境に身を置くのか中々難しい問題である。そして今、厳寒の北海道で過ごす彼女に将来を期待したい。
私も然り、平坦な道のりより起伏ある人生の方が面白いだろうと、身を固めるまで奔放に、そして放蕩の連続だったが、70歳の声を聞きながらお世辞にも思いやりに満ち溢れた人間になっていない。
山頂で会ったモスグリーン一色の登山姿の若者。昭和の森から頭布山を経由して来たスタイリッシュな彼と相前後しながら、仏頂山からの木漏れ日と薄らとした雪の山路に癒されながら、河原谷への分岐点から下りて行く。
かなりの急坂であるが積雪は無くアイゼンの必要はない。15分もすると遠くに男性の会話が聞こえてくる。分岐点から少し登った所で、「下が凍っているので・・・」と一人の男性がアイゼンを履いている。
私は構わずに両手を使いながら氷瀑の直下に出る。少し物足りなさを感じるが青空を背景とした純白の滝はいつ見ても素晴らしい。
表題を「程々の氷瀑」としたのは、どうしても3年前の大雪の宝満山と比較するせいだろう。その時は三郡山への尾根道は60cm以上の積雪であった。
写真を撮り終えた3・4人の男性と、3年前や英彦山の四王寺の滝と比較論じ合いながら楽しい10数分を過ごす。一期一会の山友さんと色んな情報交換をしながらの山談義は嬉しいものでる。