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「光合成」

「光合成」_f0201348_1150147.jpg 愛すべき料理の友、タマネギとジャガイモの収穫を終えるこの時期、雨期に入り日増しに募る暑さに、我が季節とばかりに夏野菜は目に見えるほどに成長が著しい。


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キューリの苗6本とズッキーニの苗4本からは有り余るほどの収穫で日々お裾分けしている。昨年は伸び放題の雑草に大繁殖した蝸牛やナメクジにグルメを提供し続けたが、今年は菜園周囲を綺麗に刈り払っているので姿を全く見かけないし、葉や実に這った痕跡も無い。


 「光合成」_f0201348_1152858.jpg赤紫蘇畑と化した我が菜園では、黄色と橙のキバナコスモが点々と咲き始め、モンシロチョウが飛び交い授粉のお手伝いをしてくれている。

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「光合成」_f0201348_11551751.jpg アブラムシの食事場となっていたオクラも、負けずに繁茂し大葉の中に新鮮な黄色の花が咲き始めた。
菜園を始めて知った野菜の花の可憐さと美しさ、その中でもウコンとオクラは、その清楚な色合いと咲き方は最高である。特に青空をバックにした時の美しさは、世界で愛されるバラやチューリップにも匹敵すると勝手に思い込んでいる。因みに赤オクラの方がアブラムシの被害は少なかった。



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「光合成」_f0201348_1292435.jpg今後はナス、ピーマン、オクラの収穫が始まる。イモ類のヤーコンやサトイモも隣人の助言により今年は色よく誇っているので楽しみである。
また、カボチャも1苗ながら、畝から橋渡しした草叢で幾つもの実を付けている。


                                                (平成21年5月20日のウコンの写真)
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「光合成」_f0201348_1128367.jpg 先日の“クローズアップ現代で“人工光合成”が取り上げられていた。
私が中学生の頃は、“炭酸同化作用”として、葉緑素の中で空気中からの炭酸ガスと根からの水に陽の光をエネルギーとして炭水化物が生成されると習っていたが、いつしか“光合成”との言葉に置き代わっていた。
“炭酸同化作用”の機序が少しずつ解明されるにつれ“光合成” が適当だと理解されてきたのかも知れない。
私達にとって身近な植物で行われている光合成、この夢の技術が完成されれば完全な循環型社会出現する。


「光合成」_f0201348_1265588.jpg 化学合成の分野で世界をリードしてきた日本で、大型放射光分析装置により植物内におけるその構造式が解明され、全世界での研究に一段と弾みが付いたと紹介されていた。
葉緑素内での光合成は、先ずH2Oを水素イオンと酸素に分解し、次に太陽光(紫外線)をエネルギー源として水素イオンとCO2から有機物(C6H12O6)が合成されるらしい。
 10年にノーベル化学賞を受賞された根岸英一さんの「21世紀でもっとも必要な新技術」との提言により産官学での研究が加速されているが、近年論文数では欧米や中国にかなり追い上げられているらしい。
葉緑素の構造やメカニズムに答えを求めるのではなく、原料(水と二酸化炭素)とエネルギー(太陽光)に特殊な触媒を反応させることで有機物を合成する研究が進んでいる。トヨタやパナソニックの技術研究所ではその実証実験で有機物の生成に成功しているとのことであった。

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 プロジェクトリーダーのお話では、エネルギー変換効率10%(植物は1%)を目標として、2030年にプラスチックの生産技術を目途にしており、未踏の山に例えると、今は5合目辺りで頂が視界に入って来たとの明るい話であった。
 近い将来この分野からノーベル賞受賞者が出て来るかも知れない。
by 1944tourist2004jp | 2013-06-23 12:11 | 家庭菜園


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