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「裏英彦山道を歩く」(2)

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 道筋のしっかりとした玉屋神社へと足を踏み入れて行く。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_18314568.jpg 間もなくすると西へ展望が開け、樹間に厳かに佇む奉幣殿と社務所が見える。

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 杉林の木漏れ日が伸びて行く中、盛期に一歩手前の色付きであるが紅葉や黄葉の抱えた水玉が陽光に照耀して期待を膨らませてくれる。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_18364626.jpg 甚だ面倒くさがり屋で、汚れは山の勲章(?)と思っている私も雨後の道にスパッツを準備していたが、路辺は広く下草も無いのでズボンが濡れることは無い。

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「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_1842444.jpg 冴え冴えとした中、起伏を楽しみながら三呼峠への分岐点を過ぎ、学問神社からの合流点から苔むした石段を上り、短く下ると突然に南への展望が開ける。

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杉の皮に挟まれた指導板、山同様歴史を感じてパチリ。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_18482562.jpg 鳥居もどきの巨杉を仰ぎ見ながら広場に出ると、そそり立つ般若岩に嵌め込まれたような質素な社、玉屋神社である。

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 地図を取り出して峰々を確かめる前に先ずは拝礼である。
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 観望を楽しみながら初めての休息、空きっ腹にバナナ1本と汗した身体に補水して、見上げるような巨杉に送られるように、そして渓流音に導かれるように下って行く。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_18592524.jpg 渓流沿いに杉林を上がって行くと、「ギギッー」と開き戸の軋むような音が2度3度と何処からともなく聞こえて来る。このような所で仙人か妖神にでも会えば最高だが、恰も仙郷の地にあらず。
想像するにへし折られた杉が風に軋む音であろう。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_191213.jpg 青空を背景に焦点を合わせたくなるような紅葉が次々と現れ、カメラを構えていると、予期せず年金夫婦が下りて来る。

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「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_1995828.jpg「もう下りですか」と声を掛けると、「奉幣殿から中岳に登って下りて来るところです。早過ぎて靄に視界を閉ざされた展望はありませんでした」と残念そうであった。

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 暫く緩い登路にペースを落とすと今日初めての急坂出現である。2本のロープの助けを借りながら下り、平坦な狭道を用心しながら歩いて行くと、右に急坂が突然に現れる。ロープは無く木の根に助けを借りなければならない。剥き出しにしていたカメラをケースに収め四つん這い風に下りて行く。

「裏英彦山道を歩く」(2)_f0201348_1913235.jpg 間もなくすると岩窟の前に峭立する“鬼杉”である。同年輩の男性が、写真を撮るでもなく端然と眺めている。
3年前に来た時には保護ロープが張られておらず、真下から撮った記憶がある。公民館主催のグループ登山で中岳から南岳に来て大権現様へと下りて行ったが、断片的な印象しか残っていない。
窟の前に巍巍堂々として樹冠を見せない巨大杉は神を感じさせるに十分な雰囲気を持っている。すっくと立つ姿はいたわりの“縄文杉”とは違った威圧感を漂わせている。
このような大木は遙拝するに限ると、遠くからじっくりと見せて貰う。

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 数分後に二人の男性が合流して来たので、挨拶だけを残して先に出発する。
南岳へと歩を進めて、2度目の補水と味付けパンを頬張る。
前期高齢者は乾いた身体に、血液量を補うとともに粘性を避けるために定期的な水分補給と疲労回復のために即効性エネルギー補給として糖分を取りたい。
by 1944tourist2004jp | 2011-11-01 19:16 | 山登り


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