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「鹿嵐山」(4)

「鹿嵐山」(4)_f0201348_1095185.jpg 急坂を下り終わると、喬木林に日は閉ざされ軽いアップダウンが続く。

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 明るい陽射しを先に見て、傾斜の緩い岩の登りに就くと、突然に視界が広がり景勝地帯へと入って行く。


「鹿嵐山」(4)_f0201348_10131154.jpg 宇佐の“万里の長城”と紹介される岩のやせ尾根に沿って踏み出していくと、山頂から見た幾重にも波立つ峰々が借景となり、直立した岩壁や屹立する奇岩は絶景である。

紅葉最前線に岩肌の落葉樹が黄金色や赤に染まっていれば、深耶馬渓の一目八景に勝るとも劣らない景観だったかも知れない。

「鹿嵐山」(4)_f0201348_1028348.jpgこのような少し危険を感じるやせ尾根の道筋から見る奇異な景色は渓流美同様に私のお気に入りである。

「鹿嵐山」(4)_f0201348_10302772.jpg 雄岳・雌岳の雄大な山容を背にして、数度に渡り開ける展望を満喫しながら、陽の届かない自然林へと下って行く。

植樹林との境辺りで三差路になり、地蔵峠3・4分「おいでたもれ」との標識がある。

「鹿嵐山」(4)_f0201348_10352633.jpg 峠と聞けば「下から見上げる奇岩の展望」と期待しながら下って行くと、樹々に眺望は全く閉ざされ、耶馬渓と宇佐への分岐点標識が立っている。
そして、その傍らに少し朽ちかけてそうな建物とお地蔵さんの寂しい佇まいである。
手を合わせ第2登山口への分岐点へ戻り、殺風景な植樹林の中を下って行く。


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「鹿嵐山」(4)_f0201348_10433277.jpg 簡易舗装された杣道から車通りの全くない664号線に出て、第1登山口へといつものウォーキングペースで下って行く。
道半ばに中央登山口を確認して、”豊前の名水”に喉を潤し、第一登山口まで来ると予定より遅れて13時半になっていた。
 沿道の家の軒先に、独居老人かも知れない白髪の男性が弱々しく椅子に座り寂しく日向ぼっこしている。
何かしら私達を迎えてくれているような格好に、今日の山行と紅葉について暫しお話をして駐車場に下りて行く。

 私達の車が1台、広い駐車場に取り残されたように停まっている。
紅葉には少し早いが日曜日である、幾組かのグループ登山を想定していたが、今日の鹿嵐山は僅か二組4人であった。
by 1944tourist2004jp | 2011-10-18 10:58 | 山登り


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