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「英彦山」(2)

「英彦山」(2)_f0201348_152362.jpg “銅の鳥居”で登山の準備をしていると、放送局の方が今度は参道を前にカメラを構えている。
「お二人の後姿を撮りたいんですが」と仰る。
短足がにまたの後姿でも、参道沿いの桜と萌黄色の木々をバックにすれば映えるのかも知れない。
因みに夕方の地方版ニュースを見ると、私達だけには分かる様に僅かに映っていた。
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 両側に並ぶ座主坊跡地と背丈の低い桜と萌え木にエネルギー貰いながら長く続く石段を登って行く。

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 別所口からの道が交差する辺りで一息入れたくなるが、左手にピンクの鮮やかな“枝垂れ桜”が飛び込んでくる。
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矢も盾も堪らず民家の石段を登って行くと、桜の下には野外用のテーブルと椅子が設えてあって、二人の主婦が何かしら話しこんでいる。
分け入って「見事な桜に釣られて入って来ましたが宜しいですか」と尋ねると、快く「宜しければどうぞ」と案内してくれる。
「英彦山」(2)_f0201348_15134998.jpg 三人の女性が夢中で花を愛でている間、私は一頻り花を写真に収め行く。
女性の話題に事欠かないように、枯葉に埋まった池には水芭蕉、そして雪割草、クリスマスローズ、イカリソウ、玄海ツツジと並んでいる。
いつしか吟詠道場を開いている御主人も話しに加わり車座になっている。「英彦山」(2)_f0201348_1514434.jpg
「英彦山」(2)_f0201348_15355953.jpg お礼を言って出て行こうとすると、如何にも穏やかそうな奥さんが話し掛けて来る。
「直ぐ上ですからお茶でも飲んで行きませんか」と家へ案内されて行く。


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北九州市の方で19年間英彦山に通って、今では座主坊宅を譲り受け週末に限り創作旬菜膳を出しているとのことであった。


「英彦山」(2)_f0201348_15445553.jpg如何にも古風に、そして修験僧の里らしい飾り付けがしてあり、部屋の真ん中には屋久杉風食台、それと無く萌木の挿された花瓶が置かれている。



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 裏庭に案内されると、自然農法による菜園が陽射しに生き生きとしている。「色も生育も力強いね」と妻は感心している。
偶然にも何処かで見たように防虫ネットを突き破らんばかりに菜の花が咲いている。
 部屋の方へ廻ると、ご自分で焼かれた様な器に抹茶が用意されている。

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人生に満足している様な雰囲気の御主人も加わり、昨年の素晴らしい紅葉の話等へと盛り上がって行く。
 最後に山登りが好きな奥さんから、「階段ではなく奉幣殿の裏手からバードウォッチングコースを行くのも面白いですよ」と教えて頂く。
幾重にもお礼をしてザックを背に参道へ出る。
 完全予約制でお迎えしているらしい。私達も一度は改めて食事しに行きたい、場所柄と人柄の人達であった。

「英彦山」(2)_f0201348_15484727.jpg 奉幣殿手前で三脚を据えてミツマタに夢中になっている男性二人。
話し掛けると「少し時期が過ぎているが、ここにはピンクもあるので来たんですよ」と、如何にも写真が趣味らしく詳しいお話をされる。

「英彦山」(3)を見る時はこちら
by 1944tourist2004jp | 2011-04-15 15:01 | 山登り


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