登りは急坂に汗をせず長い尾根の登りが続く宮原コースから山頂に至り、帰りは梯子や鎖のある急坂コースの黒金山尾根と計画する。
緒方町の中心を抜け、奥深い幽谷への道は舗装されているが、狭く、くねくねとして想像以上に遠い。
過疎地なのか離合する車は殆ど無い。しかし、時々クラクションに頼りながらの道程である。
9時前に登山口駐車場に着くと既に10数台の車が入っている。
準備をしている10数分の間に入って来る車は無い。恐らく登山の途に着くのは私達が最後だろう。
常に正午までに山頂を目指している私達としては、また特に祖母山の周回としてはかなり遅めのスタートである。
登山届を書いて駐車場から登山道への木立を抜けると、正に山の本に表現されていたいような「威容を誇る突咒とした鋸歯を連ねる稜線」が碧空に並んでいる。
私が想像した通りで、最近の言葉使いで言えば神原コースのリベンジ成功である。
そして、登山者にとって大事な登山口のトイレは新装らしく洋式もある。
トイレが山の価値を上げ下げすることはないが、山の花や景色に相加するものであり、登山への意気高揚につながるし、次回の計画の材料にもなる。
国会中継を聞きながら書いているので、政治家のようにくどい文章になっている。
赤茶けたクラッシャー屑の斜面に沿って延びる道から、渓流沿いに本格的な登山道に導かれて、黒金山コースと宮原コースの分岐点に立つ。
登りはここで吊り橋への道と左へ導かれて行く。
帰りは吊り橋の下を潜って来ることになる。
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