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「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)

「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)_f0201348_12561051.jpg 警戒心はあるのだろうが、素知らぬ風体で食事に忙しい野生の鹿を身近にしながら「平石岩屋」まで下りてくる。
すると、ガスも消え背後にはヤクシマダケに覆われた雄大な裾野の広がりを持つ「宮之浦岳」を望む。

「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)_f0201348_12565915.jpg また、その南には幸運なことに「翁岳」の岩峰が、南西には屹立する永田岳の連山も私達を見送ってくれるかのように顔を出す。
 「岳参り」の祠に手を合わせ下山道の先を見ると、花崗岩の露出した満山が広がる。シャッターの押し過ぎか、カメラの電池とメモリカードの容量の余裕も気になってくる。
 スラブの斜面を下りて行くと、「ビャクシン岳」の「坊主岩」が顔を出し、尾根の西側はその最高峰から連なる深い「宮之浦渓谷」。
 「杉」と「ヤマグルマ」の絡みを見るにつけ、また「ヒメシャラ」の木は薄皮が簡単に剥げ落ち「ヤマグルマ」の着生を許さないことを聞くにつけ、自然の生存競争の厳しさ改めて実感する。
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「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)_f0201348_1302792.jpg 「ここはガスがかかり易く見逃してしまうことが多いんですよ、運が良いですね!」との彼の言葉に促されて「坊主岩」を真直に見て、数歩の後には、言葉通り影も形も霧消している。屋久島の山の刻々と変化する天候は本当に油断ならない。

「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)_f0201348_13424716.jpg 灌木地帯から、厳しい自然に耐えながら捻り育った幹の「シャクナゲ」の森に至る。

















「屋久島紀行 No.14」(平石岩屋から)_f0201348_13454254.jpg 奇岩と奇樹の隙間を抜けると、夕日に映える「ヒメシャラ」、屋久杉、栂、樅の巨木の森へと続く。
 カメラの容量が気になり、巨樹の写真を撮りかねているうちに「新高塚山小屋」に到着。
既に17時をまわっている。写真休憩や花や樹木の紹介に時間を割いてくれたので、想定以上に時間がかかり登山口を発って10時間半ほど経過している。ここに至っても私達二人に疲れは無く脚の痛みもない。


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『屋久島紀行 No.15(新高塚小屋)に続く・・・』
※「屋久島紀行 No.1」から読む時はこちら
by 1944tourist2004jp | 2009-10-01 18:39 | 山登り


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