人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)

「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13214834.jpg


「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13223341.jpg 標高800mに位置する「白谷雲水峡」、聳立する名も知らない峰々のを仰ぎながらエンジンを吹かし高度を上げて行く。
眼前に今日最初の野生動物、1頭の屋久鹿が登りのエンジン音に邪魔されたかの如く私達の方に一瞥を投げる。車を止めても無視するように平然と草を食んでいる。360度視野を持つ草食動物であるから気づいているのは勿論だろうが、保護動物のせいか安心しきっている。
人2万人(現在1万4千人)、猿2万頭、鹿2万頭と聞いていたが早速のお出迎えである。

 登り詰めた所で、係員から強引に路肩に並んだ車列の最後尾に駐車を命じられる。
入口らしき方へ向かうと、「わ」ナンバーの車が数珠つなぎ、連休明けの平日にもかかわらず予想に違わぬ人出である。

      (飛流落とし)
「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13231545.jpg  500mほど歩いてやっと屋久島自然休養林「白谷雲水峡」の管理棟である。入口前の橋の袂に立つと、苔生した大石をゴロンゴロンと転がしたような渓流が待っていた。
「森林環境整備協力金」の300円を払い、愈々、原生林である。木道を登って行くと、直ぐに花崗岩のクラックを勢いよく落ちる清流が目に入る。規模はさほどでもないが、花崗岩の島「屋久島」の地肌なのだろう。


「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13235893.jpg


「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13243293.jpg 屋久杉を代表する針葉樹林の鬱蒼とした森に木漏れ日はなく、倒木や巨木の裾に張り付く苔類の印象的な濃緑、如何にも年月を感じさせる。

「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13253079.jpg



「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13262435.jpg 吊橋を渡って進むと、3時間の「原生林コース」と4時間の「太鼓岩往復コース」となるが、私達は明日に「宮之浦・縄文杉」縦走を控えているので、後ろ髪を引かれる思いで1時間の「弥生杉コース」へと戻る。

「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13271380.jpg

 少し奥へと歩を進めて行くと、正に依代と見紛うばかりの苔生した巨大倒木と大岩が続き、原生林の中に花崗岩の清流を渡渉し、先を見上げると団体客の「驚きの声」と同時に巨大杉が目に飛び込んでくる。



「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_1327486.jpg 胸高周囲の太さもさることながら、巨木の根元を抉るようにできた「ウロ」の大きさには驚かされる。立花山の大楠が若造に見える。
正に「俺様だ!」と暗黙の仁王立ちで口から舌を出している。
7・8人の関西風の団体さんが去り、私達二人占めの「2代杉」に、妻はビデオ班、私はカメラ班として濡れた岩に気を配りながら、思う存分気儘に写真に収める。初めて会った屋久杉に、次の訪問者が来るまで無言のまま、「ウロ」の大木と会話したくなる。15分は二人占めしただろうか、最後に帽子を取って低頭。


「屋久島紀行 No.2」(白谷雲水峡:その1)_f0201348_13282313.jpg


『屋久島紀行 No.3(白谷雲水峡:その2)に続く・・・』
※「屋久島紀行 No.1」から読む時はこちら
by 1944tourist2004jp | 2009-09-30 17:38 | 山登り


<< 「屋久島紀行 No.3」(白谷... 「屋久島紀行 No.1」(空か... >>