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「懐古」2

 朝食が喉を通らないほどの酒は残っていない。


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午前中、9割方のお土産を買い求め宅急便で送る手筈を整え、空いた時間に飽きることなく学内を一巡。

大樹と濃い緑の学園、錦秋には今一だが、ホーム・カミング・デイに合わせて、芝生や路肩に落葉が目立つ季節だが、学内道路に観光客が途切れることは無い。
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 理学部の横から西へと入り、新渡戸稲造の銅像に拝礼し、人の気配を感じないポプラ並木の側道に歩を進める。

カバーオールの学生らしき長身の女性が並木の中を足早に歩いていく。シャッターチャンスと思い。カメラを取り出す。







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最北に在った我が学部へと向かうと、初めて見る“札幌農学校第二農場”の案内板。



北の外れということか、中に入ると観光客は殆ど居ず、緑濃い芝の中には大木が点々とし、その奥に赤いトタン葺の木造屋が数戸、そして愛好会らしき数人の女性が黙々写生に励んでいる。

何とものんびりとした情趣に、時を忘れて我が身を溶かし込んでいく。

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同窓会受付を訊ねると、1時からは総会で4時から懇親会とのこと。

全く馴染の無い総会はでなくていいだろうと学部正門の方へ歩いて行くと、偶然に昨晩の友人二人に出くわす。総会は遠慮し懇親会の後の流れに同行する旨お願いする。
















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 学食を食べ、街を逍遥、ホテルで宅急便を出す準備をしていると電話が入り、東京からきた同期を含め昨日のメンバー5人で活魚料理で一杯。

タラバガニ、ホッケ、十勝牛、キノコのてんぷら等にビールと焼酎。入る前に「2時間ほどなら」との条件であったが、昨晩からのお酒で流石に2次会の声は出なかった。













 快晴の翌朝、札幌を発つまでの2時間、宅急便をホテルから発送し街逍遥。

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時計台から道庁へ回り植物園へ、碁盤の目に整備されている道路は広く、日本のどこでもそうであるようにゴミ一つ無く整然としている。嬉しい光景である。

池井戸潤の“銀翼のイカロス”に次ぐ“空飛ぶタイヤ”に飛行機の長旅も飽きることなく、また居眠りすることもなく、また気候的にも違和感なく、博多駅前に立つと福岡と札幌のどちらに居るのだろうかと錯覚するほど距離感であった。
 友達は大事にしなければと自戒する旅でもあった。




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by 1944tourist2004jp | 2017-10-02 16:44 | その他


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