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「初めての落語」

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 公民館の食堂。縦長の12畳ほどの広さにテーブルを向かい合わせに丸椅子が20脚程度、小規模な会議や種々の愛好会等が利用する。

190戸超の小さな自治会の老人会も2ヶ月に1度の定例会で利用している。私は未だ加入していないが、飲み先輩から誘われて一度だけ参加したことがある。催事について色々と意見を交換した後、仕出し弁当を前にして、お楽しみのお酒とカラオケで賑わう。

敬老会対照(75歳超)の方々でも80名ほどいるし、65歳以上ともなると100人は越えるだろうが、会員は未だ20人程度しかいない。










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 私が思うに、共助が少なくなってきた今日、定年退職後の開放感を満喫しているのに、また組織に縛られる煩わしさ、時には老人特有の頑固で柔軟性に欠ける方向性への嫌気、或いは個人間の感情の縺れがある方がいるかも知れない。



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 自治会長時代に僅か1万円であるが、予算で補助金を組んだ経緯もあるし、個人的にお付き合いしている方もいるので、勧誘される度に悩んでしまう。
敬老会対象年齢(75歳)を前にして、”老人会”との言葉の響きに抵抗を感じているのかも知れないし、また少なからず組織に縛られる窮屈さがあるのかも知れない。



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 昨日18日、その「老人会」で落語を初披露した。

落語への出発点は私が属している“ひょっとこ愛好会”での忘年会にある。

 20数名の会員の芸達者振りに、何かを身に付けなければ居場所が無いと思案した挙句の果てが“落語”だった。

演目の選定は、定年退職前に生で観た“三遊亭歌之助”師匠である。ユーチューブから引っ張り出した彼の話芸にSDと笑いながら“B型人間” をターゲットとした。

40分弱はあるだろう演目を、個人的に面白い所を15分程度に編集し直し、ウォーキングや野良仕事の行き帰りに反復練習。そして、何処かで披露する約束をしておけばある種強制的な励みになるだろうと、農作業の道すがらに時々お会いする老人会の方に「定例会で落語をさせてくれないだろうかと」話すと、「マンネリ化してきたところで是非お願いします」と、快く会長に取り次いで頂いた。

 
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人前で話すことに緊張することはないが、73歳にして初挑戦の落語である。噛まないことと、言い淀まないことだけに気を遣った。

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“呆け” 防止等が落語への切っ掛けと、数分照会した後に縮小版“B型人間”を話し始めた。

 幸か不幸か教室形式でなく、直接的に皆さん方の反応を捉えることは難しかったが、ほくそ笑む先輩方の顔々に流れを削ぐことも無く、また言い淀むことも無く、常に全員を見渡しながら話し終えた。

 プロの表現力や表情の豊かさとは雲泥の差があったろうが、私なりに95%以上の出来と満足できたし、事後の拍手や懇談で皆さん方から感謝されていたことも分かった。

 しかし、酒席に変わり老人会への加入のお誘いには口を淀まさざるを得なか
by 1944tourist2004jp | 2017-05-19 13:00 | 趣味


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