「娘を訪ねて」(信州ー2)

f0201348_8272049.jpg 琴線に触れるというか、心をノックするような響きを持つ”あずみの”。
安曇野(豊科)ICを下りると、冠雪に眩い北アルプスの連山がカーナビを見ずとも”黒部ダム”への道筋を教えてくれる。
 今回の”娘を訪ねて”で、黒部へのドライブは娘の希望であった。そこに、慣れない土地での一人住まいと仕事、幾重にも沈殿していく澱のようなストレスを感じている娘の心情を垣間見る思いである。そして、その孤独を癒すが如く愛する姉が学んだ地に郷愁を感じながら、また母胎となる大自然に抱かれながら、何かを叫びたかったのかも知れない。
語らずともSDとの強い絆を感じさせる空気が車内に漂っている。



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f0201348_841890.jpg 15年ほど前に、長女を訪ねた序に家族揃って上高地から黒部ダムへと観光して以来である。いくら記憶を手繰り寄せようとしても霜降りのような脳には断片的な数場面しか存在せず、SDや末娘の話についていけない。
泊まった民宿、”ちひろ美術館”、そして”山岳博物館”等のみ脳裏にある。私の記憶の濾紙は目が粗過ぎる。



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 大町温泉郷に入って行くと、真っ赤に燃えるようなカエデが点々として、沿線の広葉樹は正に錦秋の彩りである。紅葉の機序は日の光と急激な冷え込みによるとのことであるが、盆地となっているこの地域の日々の寒暖の差のなせる技なのだろう。

f0201348_8461523.jpg 私達は肌理の細やかにして彩りも鮮やかな紅葉に目を奪われっぱなしであるが、娘は存外にも路傍に出没する野生猿の親子に夢中で車を降りて近づきカメラを向ける。


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f0201348_8485562.jpg 黒部ダムへのトロリーバス発着場になっている扇沢に来ると、だだっ広い駐車場に自家用車は数えるほど、大型バスも僅かに4.5台、閑散にして売店は閑古鳥の様相である。
往復切符一人当たり2千5百円に若干驚きながら、マフラーと防寒着に身を包みバスへと乗り込む。


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 坑道址を利用した真っ暗な道を15分ほどでダムに到着。

f0201348_8544153.jpg 二百数十段の階段を上り展望台へと一気に上がって行くと、写真屋さんが2人、余りにも手持無沙汰そうに迎えてくれる。3、4℃の冷え込みに観光客は早々に引き揚げ、私達親子3人だけとなる。
下への展望台は積雪のため鎖がかかり、おまけに手袋の無い指先に冷気が刺さるような刺激を感じ、3人とも諸手を挙げて引き返す。f0201348_8503570.jpg

 深山のダムに僅か数人の日本人観光客が寒そうにしていると、富山県側から数十人の中国人観光客が賑やかに、そして雪崩れるようにやって来る。利尻山に登るとき、札幌で旧道庁と時計台に行ったが、日本人は肩身を狭そうに大人しく観光する中、中国人達は頗る賑やかである。

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f0201348_945468.jpg 大王わさび農場に寄り、長女のアルバイト先へと娘の記憶を頼りに夜の松本市へと向かう。辿りついた先に思い出はあるが、息子の代となり白壁に緑の枠の嵌ったイタリアンレストランへと変身していた。


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 名古屋での試飲会が午後1時から、早朝6時起きの7時出発である。カーテンを引くと北アルプスの山並みは真っ白に雪をかぶり、車のフロントガラスは完全に凍てついていた。

f0201348_962814.jpg”みどり湖”PAで朝食をとり、景勝の”駒ケ岳SA”へと走り、恵那峡SAでは中央道開通30周年の記念行事が行われていた。

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by 1944tourist2004jp | 2012-11-12 09:15 | その他 | Comments(2)
Commented by dojyou38 at 2012-11-12 16:05
まるで観光ポスター・絵葉書見るような素晴らしい写真。
写真のスキルも良いのでしょうが、被写体も天候も素晴らしかったのでしょう。
お嬢さんと記憶を辿りながら、また新しい思い出を作りながらのドライブ旅行さぞ楽しかったことと思います。
私も孫を訪ねてドライブ旅行したいのですが、子や孫の都合もあり思うに任せません。
Commented by 1944tourist2004jp at 2012-11-12 19:09
こんばんは
 お褒めいただき恐縮です。一眼レフのなせる技でしょう。
私の40歳の子、一人残っていますが娘はいいですね。
いつまでも一緒に旅行してくれるし、お互いに思いやる母娘の繋がりを見て幸せに感じます。
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