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「リンドウの山」(1)

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 2ヶ月ほどのブランクで脚も鈍っているだろうと、ピークを求めず山群逍遥の積りで九重へと出かける。

「リンドウの山」(1)_f0201348_12143584.jpg 大分自動車道を突っ走っていると、いつものことであるが日田を過ぎるころから朝靄が張り出してくる。起点は牧ノ戸峠か長者原と思いながら、清澄な山の空気を車内に充満しながら道路標識に随ってハンドルを切っていく。

「リンドウの山」(1)_f0201348_12153699.jpg いつしか見慣れた景色が飛び込んでくる。清秋に硫黄山の噴煙を中にする九重山群、そして右手には泉水尾根から秀麗な涌蓋山。長者原直下の道に出る。

「リンドウの山」(1)_f0201348_1216836.jpg 6・7分入りの駐車場を9時15分に出発。
青空に輪郭をしっかりと出している指山と三股山を見ながら、カツカツと靴音を響かせながらタデの湿原を横断する遊歩道を渡って行く。
 作業道に入っても周回コースを決めかねている。駐車場で出会った玉名市のご夫妻とは準備中に九重や雲仙岳について色々と山談義が弾んだが、お二人は三股三山から眺望を楽しんで雨ヶ池へと下るコースを選んでいた。


「リンドウの山」(1)_f0201348_12172782.jpg ぼんやりと今日のコースを考えながら作業道を歩いているうち、右折すべき登山道を通り過ぎ砂利道を歩いていた。方角からしていずれ登山道に出るだろうと、紅葉の兆しに楽観しながら、また工事の地響きを聞きながら歩を進めて行く。
300mほどだろうか、涸沢を渡る所でうまい具合に合流していた。

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「リンドウの山」(1)_f0201348_121941100.jpg 阿蘇・竹田・日田市に甚大な被害をもたらした集中豪雨で、阿蘇九重の山々もかなり傷んでいるようだ。今回の三股山の渓間工事は崩落や土石流防止のための砂防堤や床固工(とこかためこう)と紹介されていた。
箱もではなく、このような自然保護のためのハード予算と景気浮揚なら大いに歓迎したい。同時に安全登山のためにも感謝したい予算である。

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「リンドウの山」(1)_f0201348_12464414.jpg  2.3日前から突発的に「右の腰回りに疼痛が走る」と言うので、今日は一人の山行となった。計画を立てずに脚と相談しながら歩いてみようとフィトンチッドに満たされた山間を心地よく登っていくと、少し草臥れたような夫婦が休んでいる。「どちらまで?」と声を掛けると、「行けるところまでです」と不安そうに奥さんに目配せをする。
 このルートの直近の登山は何時か忘れたが、思わぬ所に立派な木段が誂えてあり非常に登り易くなっていた。また、灌木を抜け”坊ガツル”へと下る筋にも木段や石畳の道が整備してあった。本当に有難いことである。

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by 1944tourist2004jp | 2012-10-04 12:48 | 山登り


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