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「裏英彦山道を歩く」(1)

「裏英彦山道を歩く」(1)_f0201348_15215469.jpg 四季の織りなす自然美、中でも桜と紅葉は究極かも知れない。
一人で愛でるもよし、二人で賞美するもよし、また大勢で賛美するもよし。また、盛期を外し逍遥に花弁や葉の揺落に酔いしれるもよし。
古今より親しまれた桜と紅葉、何とも素晴らしい日本である。


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 菜園に汗を流し、冬野菜にとって慈雨となったこの2日、思いもよらず孫達が遊びに来て終日嬉しくもあり繁忙な日々となる。年長の4歳の子は「僕は泊る」と言って、私達は孫を主役に時間を占領される。
そして、昨日孫を送り、清秋の今日は心おきなく観楓登山。

「裏英彦山道を歩く」(1)_f0201348_15253597.jpg 今春、“守静坊の枝垂れ桜”に余韻を残して中岳から北岳へと周回した折、座主坊跡を利用した創作旬菜膳の“睦心庵”のご夫婦や英彦山の山守をしている観光協会の方に薦められた“錦秋の英彦山”である。

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 今回で5回目の英彦山であるが、山と高原地図に載っているルートで踏み入れてないのは奉幣殿から玉屋神社の道程だけである。

「裏英彦山道を歩く」(1)_f0201348_15324637.jpg 8時過ぎに別所駐車場に入って行くと、4・5台の乗用車が既に留っている。
車側で準備していると、後から入って来たご夫婦が「中岳から北岳へ行って高住神社に下りたいんですが、ルートは大丈夫ですか」と訊ねられる。「迷うようなことは決してありません」。
「昨年は中岳から南岳へと回ったんですが、鎖場等は無いんでしょうか」と、髭を生やした汚らしい風貌がベテランの山男に見えたのか矢継ぎ早の質問である。
中岳と北岳直下の短い急坂を忘れて「大丈夫ですよ、ただ望雲台前の岩場は雨の後ですから滑らないように注意された方がいいかも知れません」と精一杯の返事を返すと、丁重なお礼と笑顔を残して車の方へ行かれた。
朝霧の立つ遠望の峰を見ながら、8時20分に参道の階段まで足慣らしに持ってこいの距離に運動靴で歩き出す。


「裏英彦山道を歩く」(1)_f0201348_15365481.jpg  早朝の薄陽に、序曲のように色付き始めた山肌が見え隠れする。
春の桜で知りあいになった“睦心庵”に顔を出したいと思うが、週末に限っての営業を思い出し、立ち止まること無く閑寂な冴え冴えとした石段を登って行く。
 奉幣殿に上がって来ても登山者の姿は全く無く、社務所の明かりがポツン見えるだけである。
その傍らの楓のグラデーションが素晴らしくカメラに収め、拝殿で頭を垂れて茶店の椅子に腰かけ登山靴に履き替える。



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 濡れた石段を登りつめると、玉屋神社への分岐点である。
今日は鬼杉経由で南岳に上がり、中岳・北岳から豊前坊に下りる予定にしている。
by 1944tourist2004jp | 2011-11-01 16:08 | 山登り


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