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「由布岳東登山口から」(2)

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 自然林が疎から密へと移るにつれ登りは峻にして岩場も出てくる。思いもかけず上の方から賑やかな声が山あいに聞こえて来る。

「由布岳東登山口から」(2)_f0201348_13505440.jpg 「路肩には私達の車しか留っていなかった筈だが」と思いきや、中年の男性が老若の女性を5人ほど率いた下りのパーティーである。
福岡市を何と3時過ぎに出て、日の出の6時半に正面登山口から挑んで日向越えの周回コースとのことであった。

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 一ときの会話を楽しんで山頂へと向かっていく。

「由布岳東登山口から」(2)_f0201348_13542957.jpg ロープやアルミ梯子、そして頑丈な鎖に助けられながら、蹶然と張り出した岩場を縫うように登って行く。
岩場の登り下りは腕力の弱いSDに足場を教えるため、下に控えて居るが、いざ自分が岩場に取りつく時は脚の長さを腕力でカバーしなければならないから情けない。

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 私は視野が狭いのか見ているようで見ていないのか、花や奇異な事象を見つけることは少ない。
しかし、SDはゆったりとした歩幅とスピードで不思議と色んな所に目が届く。

「由布岳東登山口から」(2)_f0201348_1357510.jpg シーボルトミミズ、四国や九州の山深い湿った場所に生息しているらしい。
昨秋、尾平からの祖母山を周回した折りに、初めて見て驚いたミミズである。滑るように急坂を下りて行くが、陽光の加減で七色に光る30cmほどの体は奇妙なほどに美しい。

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 岩溝をすり抜け蹶然と張り出した岩に立つと展望が広がる。

「由布岳東登山口から」(2)_f0201348_14319100.jpg山頂は蒼天に輪郭を現したり隠したりと、雲の流れは瞬時にして山容を変化させる。
一方、山麓への眺望は厚い雲に閉ざされて全くない。
時々現れる小さな花に足を止めながら山頂を目指す。

「由布岳東登山口から」(2)_f0201348_145228.jpg 8月末以来の山登りであるが、ウォーキングを適宜していたので足に負担を感じることは無い。
急峻な登りの後、山腹に沿って灌木と萱に足元を消された隘路を登って行くとお鉢巡りの火口縁に出る。
by 1944tourist2004jp | 2011-09-14 14:06 | 山登り


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