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「花のはざまで」(鳥屋山2)

「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_11361995.jpg 本に紹介されていた”男道”へと男滝近辺を15分ほど探すが全く見当たらない。
仕方なく女道へと取って返し登っていくと行くと、直ぐに涸沢らしきゴロ石の道となる。
20mも進むと杉の植樹帯へと道が続いている。
 下りで”男道”を発見して急坂を下った先は、このゴロ石のほぼ中間点にあった。
登りでは少々発見しづらい右手の杉の根本にケルンがあった。

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 植樹林の後は竹林である。路傍には食べられそうなタケノコもまだ残っているし、所々イノシシに掘られたような跡もある。

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あっと言う間の竹林からまた杉林へと入って行く。そして、30分ほどで平尾根に着く。
 花の無い道程を更に30分ほど進んでいくと八号目の分岐点である。ジグザグと上がる右の道と鎖場の直進に分かれる。そして、左へ10mほど行くと展望が広がっている。
 太い2本の鎖を両手に10mほどの崖をよじ登ると緩い傾斜になり、程なくしてもう1本の道と合流する。

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「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_1148554.jpg 鞍部のような道を東進すると南北に展望が開けた山頂となる。丁度1時間である。
展望の山並みを名指しすることはできないが、北東に古処山系や英彦山、そして南西は耳納山麓なんだろう。「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_11501358.jpg


「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_12115658.jpg ここから奥の院へ女岩や男岩を通り、四つの瘤をアップダウンしながら15分ほどで突端に奥の院の社である。
途中、点々と石仏群が左右に佇み、奥の院に近づくにつれその柔和なお顔に拝礼する頻度が多くなる。古処山も多いが、この山は比べようがないほど石仏が多い。
樹林と石仏に囲まれた奥の院の社。

「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_11551825.jpg 余談となるが、小麦と牧畜地帯では森を破壊し聖人や哲人は悲劇の中に亡くなったが、水源である森を残した稲作地帯の仏陀は安らかにお亡くなりなった。

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小鳥の囀りは無く、また木立を揺らすような風音も無く、枯葉の中にこじんまりと佇んでいる。

「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_1253899.jpg山頂へと戻る途中、男岩と女岩に登ってみるが南西への展望は変わらない。

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 下りは8合目までジグザグの道に花は無いかと目を凝らして下りていくが残念なことに探しおおせない。

「花のはざまで」(鳥屋山2)_f0201348_1213576.jpg 山登りに絶好の日和ではないので、マイナーなこの山は私一人だろうと思っていたが、突然男女4人に出会う。
男性が「元気の良い女性群に引っ張られて来ました」と岩に腰を下ろし、挨拶代わりの言葉をかけてくる。
一方、女性からは「男道はどこでしょう?」と溌剌とした声で尋ねられる。「私も初めて来た山で、滝の近辺を捜しましたが見つけることはできませんでした」と応じる。彼女は2回目らしい。
 「甘夏をどうぞ」と5切れほど差し出してくれる。ひんやりとした甘酸っぱさが喉に浸み渡る。
昨夏の多良岳金泉寺ソーメンを頂いた時の甘夏と全く同じ味である。山登りには甘酸っぱい“かんきつ類”は相性がいいかも知れない。
その後、ミツバツツジやシャクナゲ談に花が咲き、ミヤマキリシマの九重で再会しましょうと別れる。
 数分もしないうちに、お地蔵さん4体が佇む10㎡ほどの空き地に出る。右へ杉林を下って行くが、よく見ると直進方向に道筋らしき踏み跡がある。
歩を進めるとまた数体のお地蔵さんが待っている。間違いなくこれが”男道”だろうと踏み入ると急涯にトラロープが張ってある。
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キャンプ場を下に見ながら5分も下ったろうか、ゴロ石の道で女道に出合う。
 駐車場まで下りてくると、先ほどの4人組の車が私の横に留っている。
男道をメモ書きしてバンパーに挟み2時間半の山登りが終わる。
by 1944tourist2004jp | 2011-05-23 11:34 | 山登り


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