「同窓の新年会」

 二次会は遠慮して、22時発の特急電車の列に並ぶ。
席は無いだろうと諦めながら乗り込んで行くと、取っ付きの向かい合わせ4人席に空きがある。
ほろ酔い気分で腰を下ろすと、同席の3人はミニスカートの若い女性三人連れである。久し振りに天神に出て来ると垢ぬけしたお洒落な美しい女性が目につく。
学生時代に1週間ほど山に入って、下山した時に見た女性達と同じ印象である。
 服装に似合わず、彼女達は場所を弁えたような雰囲気で、傍に迷惑のかからない程度に話しているから嬉しいではないか。
気儘に話している二人の話題は聞かずとも聞こえて来る。もう一人の女性は黙想しているかのようにiPodに余念が無い。

 今年で4回目になる新年会は西中州の“博多々蔵”に設定されていた。
土曜日の夕方は相変わらず人混みの天神である。改札の方へ歩くと着物姿の妙齢の女性が歩いている。
今の時間からすると中州のママさんだろう。現役の頃は退社時間によく見かけていた懐かしい風景である。
 改札口で旧知の方に偶然出会う。2月も思いがけない再会が続いている
「今からこれですとよ!」と飲む素振りをする。「私も遅い新年会ですよ!」と、お互いに想定外の再会に目を丸くしてしまう。

 私が5分前に会場に入って行くと大半の後輩が揃っている。
「例年の通り○○さんの挨拶で始めたいと思います」と、4年続けて幹事をして頂いている後輩から断突の最年長の私に声が掛かる。
幹事さんに会の設定を深謝して、挨拶の材料を持ちえないので即乾杯に入る。
 1時間程旧交を温めながらお酒が進んで行き、一人ずつの近況報告に会は一段と和やかな雰囲気になって来る。
 偶々であるが私の横に遅れて座った後輩が「○○さんに是非お会いしたかったんですよ」と話しかけて来る。
私が定年を迎えた職場に勤める後輩である。
 後輩達と3時間の楽しい時間を過ごし、最後はいつものように万歳三唱の代わりに皆で肩を組んで「都ぞ弥生」に昔を偲ぶ。
「これだけはいつまでたっても歌えます」と誰かがそれとなく口にしていたが、九州の地で皆が共有している思いだろう。
 禁酒4日間のお陰で、胃も肝臓もアルコールを次々と消化してくれ悪酔いもせずにお開きとなった。
二次会は若者達に任せて、現役の頃こよなく愛した中州から離れる。
[PR]
by 1944tourist2004jp | 2011-02-06 23:40 | その他 | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード


<< 「大相撲の八百長に思う」 「幸せに感じること」  >>