「屋久島紀行 No.4」(ヤクスギランド:その1)

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 安房で先ずやることは登山用品店「アンデス」に寄ることである。
登山ガイドさんから「シラフを入れるので40Lのザックが欲しい」と言われていたが、店で私達の35Lと30Lのザックに押し込んでみると意外と問題ないので、山小屋用のシュラフとマットのみを借りることにする。


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 陽はまだ高い。民宿に入るには余りに早過ぎるし、町や港の散策は下山後で間に合っている。
山群は厚い雲冠に沈んでいるが、山麓から平地への下界は南国特有の青空が負けずと頑張っている。これが屋久島の普段の姿であろうことは紛れもない。老境にして背伸びをしたがる貪欲な私、「ヤクスギランド」へとカーナビをセットし、2車線の立派な道路に港の風景を眼下に高度を稼いでいく。


f0201348_1354784.jpg 整備された道路が終わり、深山へと導く離合の窮屈な曲がりくねった隘路、高度がます毎に暗雲が低く重く垂れ、細雨となる。路傍から迫る喬木は辺りを一段と暗く狭くする。前照灯をつけ細心の注意を払いながら10kmほどの道程に車が軋む。都合の良いことに下りの車が全くない。



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 標高1,000m以上の「ヤクスギランド」に2時半過ぎの到着。鬱蒼とした森林は雲間に薄暗く、雨も本降りとなって、管理棟の温度計は18度まで下っている。
「協力金」300円を支払い、傘をさして屋久杉群の中へと入って行くと、陽光は全く閉ざされカメラもオウトにするとフラッシュ設定となる。

f0201348_13553666.jpg ここでも無理をせずに「仏陀杉」までの50分コースを選択する。「白谷雲水峡」は渓流沿いの照葉樹林帯の散策であるが、こちらは屋久杉をメインとした森林の散策である。
入って直ぐの「くぐり栂」の太さと高さに圧倒され最初の記念写真となる。

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 大振りの雨も厭わず好奇心の赴くままに林泉橋を渡ると、杉の大木が渓谷沿いに点々と目に飛び込んでくる。

f0201348_13571838.jpg 伐採後の切り株の上に育っていく「切株更新」の小杉や、大木に着生する珍しい姿に感動しながら歩いていくと、沢の斜面に「千年杉」の巨木が鎮座している。濡れた木道を下ると「荒川」支流の渓谷に出る。この頃になると雨が一段と強く傘を叩く。



(千年杉を見上げる)



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 整備された木道や石畳の順路に従って、「太忠岳」に通じる荒川橋に出る。
私達は50分コースなので橋の途中で折り返すが、花崗岩の川床を持つ荒川渓谷を眺望していると7・8人の団体さんが通り過ぎる。 団体のガイドさんが妻に「雨ならではの屋久島も、また一段と素晴らしいものですよ!」と話しかけたらしい。
なるほど!苔の瑞々しさ、樹肌の微妙な光沢、着生の妙、岩を抱くように成長している巨木等、比べることはできないが明るい陽の下より生命の息吹を一層味わうことが出来るのかも知れない。と、改めて雨の雲霧林を振り返る。
 荒川橋から沢を少し登るとハイライトの「仏陀杉」に出る。

『屋久島紀行 No.5(ヤクスギランド:その2)に続く・・・』
※「屋久島紀行 No.1」から読む時はこちら
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by 1944tourist2004jp | 2009-09-30 19:28 | 山登り | Comments(0)
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