「おくりびと」

 私にとって映画となると、まず洋画である。
ここ十数年来邦画を観た記憶がない。首までどっぷり洋画に浸かっている。
邦画にも面白い作品はたくさんあるかも知れないし、戦後の映画に心惹かれる作品もあるが、チャンネルを合わすことがない。
また、北野武監督の作品が海外で話題になっているが、観たいとの衝動に駆られることもない。
だからと言って、邦画に偏見を持っているわけでもない。
 しかし、身近な人の死に立ち会う頻度が多くなり、また己が死を考える年齢となり、そして全くその存在を知らなかった「納棺師」に関する作品となると若干ニュアンスが違ってくる。
況してや、アカデミー海外作品賞に選出されたとなると、否応なしにチャンネルを合わせざるをえない。
 話題となった時点で、妻と二人で映画館に足を運びたいと思っていたが、最終的にはWOWOWでの鑑賞となった。
 筋としては在り体の流れであるが、「納棺師」という一般的に知られていない存在を炙り出しての人間ドラマである。
 在って当たり前の、そしてある意味で尊重されるべき職業にも拘らず、その存在が明かされて来なかったということは、作品の中でも問われているように、どちらかと云えば忌み嫌われていた職業だったのかも知れない。
また、葬儀業者とは別の存在であることを知って二度吃驚である。
 最初は現代風ユーモラスをアレンジして、その後に涙を涸らす暇もなく綴っていく作品に引き込まれていく。
配役も素晴らしかった。
f0201348_13312487.jpg 洋の東西を問わず必要欠くべからざる職業であるが、外国人から見ると、特に形式美に拘る日本の風土を新鮮に感じたのかも知れない。
 直近の「たかじんのそこまで言って委員会」の話題にもなったが、ぶったくり放題の派手な葬式費用と比べ、何と質素で寂しい職業であろうか!!!!!!。
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by 1944tourist2004jp | 2009-08-04 15:00 | その他 | Comments(0)
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