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「雨後の御前岳」

 九州北部で大雨が2日続き、床下浸水や道路の冠水、崖崩れ被害等が発生した二日後に山登りを計画する。
 妻は反対していたが、矢部村役場の振興課に尋ねると登山口までに「崖崩れはありません」と言うし、天気予報も午前中は曇りとなっていた。中止する理由は無くなっている。
 私にとって初めて登る山であるが、1200m級だし、事前にネットで十分調べたし、登山口も700m弱」とあって、妻の反対を押し切って早朝に出発する。
 8時半前に「杣の里渓流公園」登山口に到着。
無人の駐車場で、乱層雲の下登山の準備をする。目的の山頂まで2.2kmである。
「雨後の御前岳」_f0201348_2114198.jpg
 沢沿いを順調に登り始めたが、二日連続の大雨のせいで渓流の水量はかなり増え、渡渉時に登山靴の中まで水が入ってくる。2・3回の渡渉で靴下までぐっしょりと濡れる。
「雨後の御前岳」_f0201348_2122611.jpg おまけに大雨により枯れ枝と腐葉土の登山道はほぼ消失している。
過去登った経験があるか、山頂と下界の見通しが良い山であれば問題はなかったかも知れない。
 「来たからには!」との思いで、コンパスを頼りに山頂を目指す。
登山道から外れると、どうしても急登になってしまう。
 山頂が見えないため、まずは稜線らしき所に出る。高度計を見ると1050mであるが、高木とガスに阻まれて目的の山頂を確認できない。
致し方なく、200m程下って、再度別ルートに挑戦する。
再度稜線らしき所まで直登し、稜線を300mほど歩いたがどうしても目的の山頂を確認できない。
「雨後の御前岳」_f0201348_212524.jpg 尾根を間違っていること、体力の問題、そして夕方から雨との天気予報もあったので諦めることにした。
 下山道は判らないし、高木に下界も遮られているのでコンパスを頼りに沢沿いに下っていく。
30度以上はありそうな谷で、枝に掴まりながら用心深く下りていくが、腐葉土に足を取られて限りなく尻もちを着く。
 倒木等に邪魔されて下りていくのは不可能と思い、最後は水量の増した渓流を下りていく。
当然下半身はずぶ濡れである。
しかし、沢を下って行けばいずれ県を跨ぐ村道に出ると分かっていたので、不安は全く感じなかった。
 最終的に登山口の沢に下って来たので、コンパスによる判断は間違っていなかったようである。
10時には山頂に立っている筈が、11時に登山口である。
「雨後の御前岳」_f0201348_211689.jpg 駐車場には1台の車もなく、登山中誰とも会うこともなかった。豪雨後の「山登り」、誰が考えても無理な計画である。
「やはり山登りには5万分の一の地図は必携だ!」今更ながら初歩的なことだべさ。
 帰途中、妻からメイルが入る「登りついた、天気は?」
「あぁー、疲れたぁ!情けなーい!近いうちに再挑戦するぞ!!!!!」
 良い経験、馬鹿な経験が相半ばする。
やっと撮った貴重な写真を載せておこう。
 後日、地図を買い自分の登ったコースを振り返ると、やはり登山ルートから外れていた。
同時に初心者であることも確認させられた。
 
by 1944tourist2004jp | 2009-07-03 17:24 | 山登り


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