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「海外旅行」(1)

 高校生になると、「大人へのステップを踏み出した」と勝手に理解する。
親に縛られた世界から、単独行動が可能となり、行動範囲、人間関係、はたまた多様な情報等、中学時代とは格段の差があり、体中が開放感で疼きだす。
 今考えると、傍目には子供丸出しだったと思うが、己は一端の大人気分で生活していた。
勉強より遊び、色々と書きたいことは山ほどあるが、ここでは外国生活への憧れについて記憶を呼び戻してみたい。
 1米ドル360円、1英ポンドが1,000円の時代である。
9割以上をアメリカの情報に頼っていた時代、TVドラマ、映画等を見るにつけ、アメリカの豊かさは別世界であり、日本の未来には決してありえない夢のような生活と映った。
 昭和30年代から、日本も技術立国の一歩を踏み出し、三種の神器も各家庭に入り、食生活もかなり豊かになっていったように記憶する。(?)
 残念ながら学生時代は留学するほど裕福でなかったし、その当時ワーキング・ホリデイの制度も無かったし、また卒後製薬会社に入ったため海外に派遣されるようなことも無かった。
 しかし、海外旅行の夢は持ち続けていた。
結構な給料を貰っていたので、1年に1回は海外旅行を楽しんだ。
そして、47年退社後、貯蓄していた金を持って、羽田から従兄弟一人に見送られてヨーロッパへ旅立った。
 その時代では一番安いと思われたアエロフロート(ソ連)のイリューシン21(?)に乗っかってモスクワ経由で真冬のコペンハーゲンに降り立った。飛行機は振動も騒音もかなりのものだったように思う。
 気分的には羽田を発つまで不安で一杯だったが、飛行機に乗ったとたんスーッと気分が静まり不安が消し飛んだように記憶している。
 それから長いヨーロッパ生活になるが、デンマーク→ドイツ→オランダ→英国(長期)→アイルランド(長期)→フランス(1ヶ月)と廻るが、ホームステイが大半で旅行中は全てユースホステルを利用した。

 話題に行き詰った時、たどたどしい記憶を頼りに綴っていきたい。
by 1944tourist2004jp | 2009-06-10 13:56 | その他


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